卵巣の早期老化

卵巣の早期老化

Speaker: Dr. Norbert Gleicher

卵巣の早期老化と早期閉経の違いとは?

"早期閉経にはいろいろな原因がありますが、ある意味で早期閉経は卵巣の早期老化の最後のステージと言うことができます。 ですから、閉経という最終ステージに達していない段階で卵巣機能低下の診断をつけることは十分に可能なのです。 不妊症の患者さんたちは、幸いなことにほとんどが早期閉経の手前、卵巣の早期老化の段階で診断が付きます。早期閉経と卵巣老化を区別することはとても重要です。というのは、卵巣の早期老化は始まっているけれど、まだ早期閉経には至っていない、という女性は治療によって妊娠することが可能ですが、閉経にまで至ってしまうと、妊娠は非常に難しくなるからです。"

卵巣の早期老化に悩む女性の卵巣機能は低下しているということですね。卵巣機能の低下に効果的な治療法はありますか?

"卵巣機能の低下は治療不可能だと考える医師はたくさんいますが、CHRでは治療可能だと考えています。低下した卵巣機能は治療可能だと私たちが考えるのは、CHRでのこれまでのDHEA治療の経験に基づいています。DHEA治療を私たちが不妊治療の現場に導入したのは数年前になります。最近の調査によれば、現在、世界中の体外受精センターの約三分の一が、DHEA治療をすすめているということです。今はもっと増えているかもしれません。"

"CHRでのDHEA治療の経験を通して、私たちの卵巣老化に関する見方は進化してきました。卵巣機能が極端に低い患者さんにDHEAを投与して分かったことの一つとして、DHEA治療によって、卵巣機能が極端に低い患者さんでも妊娠が可能になるだけでなく、一度妊娠すると流産の確率も驚くほど低くなるということがあります。卵巣機能が悪くなった患者さんたちの卵子そのものが 「年を取って質が悪化」していたと仮定すると、流産率はもっと高くなるはずです。DHEAにせよ、他の薬剤にせよ、女性が生まれたときから体の中にある卵子の質が年とともに悪化していた場合、そのプロセスを元に戻すことは不可能だからです。このことに気付いたとき、私たちはDHEAを飲んだ患者さんたちの流産率がここまで低いことをどう説明するか、と考え始めたわけです。成熟のプロセスをまだ始めていない、いわば「倉庫に入った」状態の卵子、つまり女性が生まれたときから卵巣の中にある卵子ですが、私たちは、この未成熟卵子は加齢によるダメージから守られているのではないか、と考えています。未成熟卵子は凍結保存されているようなもので、加齢によって悪化するのは、この未成熟卵子が 成熟のプロセスを経る卵巣内の環境なのではないか、ということです。つまり、もし加齢と共にDHEAが卵巣内の環境に不足するようになり、DHEAが卵巣内での卵子の成熟プロセスの中で重要な役割を果たしているとすれば、DHEAを摂取することで卵巣内の環境を整え、もともとダメージのなかった未成熟卵子に、健康で良好な成熟環境を用意してやることができるはずです。"

  • 卵巣の早期老化は、早期閉経に至る以前の段階です。
  • CHRでは、卵巣の早期老化に悩む女性の多くが、卵子提供に頼ることなく妊娠できています。

Dr. GleicherはニューヨークのCenter for Human Reproductionを設立したのち、メディカル・ディレクターとして活動しています。不妊治療の第一人者として30年以上の経験を生かし、Dr. Gleicherは患者さんの治療と先進の研究の双方に力を入れており、四百以上の論文を医学雑誌に発表し、また現在では古典となった教科書も何冊か執筆・編修してきました。世界各国での医療系カンファレンスなどでも頻繁に講演を行っています。

卵子提供プログラム:次の一歩

卵子提供プログラムのはじめの一歩は、ログイン名とパスワードを取得することです。その後、どんなドナーをお探しかリストを作成・送信していただきます。数多くの卵子提供者が登録している当センターでは、どんな人種のドナーであっても、ほぼ数日でご希望に合うドナーを見つけることができるのが普通です。

ドナーに関する希望リストを送信していただくと、お二人の希望に合ったドナー候補者のプロフィールを閲覧できるようになります。後日、希望リストに戻るには、このページから、ログイン名とパスワードを入力して下さい。

Last Updated: November 15, 2014